ニットポロシャツをつくった理由-その①オーガニック超長綿でつくるならハイゲージニット-
加藤完一商店のオンラインストアがスタートし多くの方に商品を手に取ってもらえ嬉しく感じています。2018年にコットン栽培をスタートし、2年かけてやっと製品することができました。これもひとえに皆様のお陰です。ありがとうございます。
加藤完一商店が製品第一号に選んだのが18Gニットポロシャツです。
さまざまな綿製品がある中でなんでニットポロシャツなの、というところを今回お話ししようと思います。
①オーガニック超長綿でつくるならハイゲージニット
②やわらかさを活かせるニット技術〜すばらしき縫製技術・リンキング 〜
③自然体に着られる服って何だを考える〜家ではリラックスして上品に、外ではカジュアルすぎずに〜
今回は第一回「①オーガニック超長綿でつくるならハイゲージニット」です。
加藤完一商店が主に栽培しているのは超長綿と呼ばれる繊維長が35mm以上のコットンです。繊維長が長いため細い糸を紡績してもちぎれず、しなやかで肌触りが良い糸がつくれます。
この超長綿を使ってTシャツ、パンツ、シャツ、様々な製品が作れるのですが加藤完一商店はハイゲージニットからスタートしました。
そもそもハイゲージニットとはゲージ数(編み目の細かさを表す単位)が高いニットの事で、この数値が高いほど編み目が細かいです。5ゲージ以下をローゲージ、7~10をミドルゲージ、12ゲージ以上をハイゲージといい、加藤完一商店でつくっている18ゲージのニットはハイゲージの中でもかなり編み目が細かいものです。
第一期の収穫を終えた2018年、Tシャツにしようか、パンツにしようか、Yシャツにしようか、と複数の工場を調べている中で新潟のニット工場へ問い合わせをしました。担当者の方から「うちの機械は超長綿をつかった細番手の糸じゃないと良さが出ないんですが加藤完一商店さんの綿で細番手の糸は紡績できますでしょうか」と確認があったんですね。
「うちのニットは超長綿じゃないと難しいです」
これは電話口でニヤニヤしてしまう言葉でした。私からしたらむしろ!そっちです!そうなんです!全然他の綿より収穫量低くて、害虫もすごくて育てるの大変だけど、なめらかで触り心地最高な超長綿を育ててるんです!そういう変なことをしているんです!と興奮気味で回答しハイゲージニットをつくることに決めました。
この工場では極細の糸を三本撚り(三子)した糸を使用することで衣服の耐久性をあげながら、尚且つ肌触りの良さを維持した服をつくっていました。三子の糸を使用することで編み目の美しさが立つのも特徴です。その極細の三子の糸をつくるのに超長綿が必要だったのです。
こんなこともあり私はハイゲージニットをつくることに決めたのでした。
オーガニック超長綿でつくるならハイゲージニット、超長綿を活かし、その良さを最大限引き出してくれる工場で製品づくりを行っています。
次回は、ニットポロシャツをつくった理由その②です。